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「部屋を丸ごと寝室にするなんて、贅沢~」
僕の部屋、ベッドもデスクも一緒だよ、などとはしゃぐ茉以。
だがそれは、無理にそうしているかのようだった。
そんな彼の姿に心を傷めながら、智樹はベッドに掛けた。
すぐに茉以も、隣にやってきて座った。
二人で肩を寄せ合い、ぼんやり空(くう)を眺める。
これだけで心安らぐのに、人はどうしてその身体まで求め合うのだろう。
ぽつりと、茉以が言った。
「ね、智樹。僕を清めてくれる?」
やっぱり。
智樹は、確信した。
茉以は、田宮に犯されたんだ。
「智樹じゃなきゃ、ダメなんだ」
茉以は、田宮との関係を匂わせながらも、智樹を信頼していた。
大丈夫、彼は僕を愛してくれる。
そんな確信を持っていた。
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