猫になるのは楽じゃない

二日目

「今日はちょっと曇っちゃって残念ですけど、明日は満月みたいですねー。よければ一緒に見ませんか？　他の猫の皆さんもお誘いしてるところなんですよー。みんなでおしゃべりしたりしながら満月見るって楽しそうじゃないですか？」

まさかのお誘いが来た。
猫がみんなで見る満月……。
た、確かに楽しそう！　行きたい！

「はい、行きたいです！　人間に戻らなければ。」
「わー、ありがとうございます。楽しみにしてますねー。」

その後場所を伝えたリサさんは、

「あ、人間の方は多分そろそろ戻らないとな時間だと思うので、私はこれで。」

そう言われてみれば、確かに東の方がぼんやりと明るい。
もたもたしていてお母さんが部屋にお越しに来たら大惨事だ。

「そ、そうですね！　お気遣いありがとうございます！　それでは！」

私は一目散に家に向かって駆けだした。
今度はちゃんと一発で窓に跳べた。