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新谷坂山のヤッバイ封印
「えっ何それ! どんな話?」
僕はナナオさんに問いかける。
「ほら、学校裏の新谷坂山。ここ、なんかヤッバイのが封印されてるんだって。この話ってもうしたっけ?」
ナナオさんは地元出身で、僕の知らないような地元の七不思議や怪談をたくさん教えてくれる。
ナナオさんは山のある廊下側を指し示す。新谷坂高校は新谷坂山のふもとと中腹の間くらいにたっている。ちょうど今は夕方で、4月頭じゃまだ窓のある校庭側、南側は明るい陽がさしているけど、新谷坂山の方を向いた北側は、もうすでにうっすらと暗くなっているはずだ。
「それまだ聞いてないよ、教えて」
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