吸血鬼の少女 エマ

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吸血鬼の少女 エマ

 人間でいえば19歳、吸血鬼としては399歳の誕生日に私は恐ろしい伝染病にかかってしまった。朝食として吸った子猫の血の味がまるでわからなかったので、もしやと思って病院に行き検査したら、バタラという伝染病にかかっていることが判明した。  バタラの特効薬はない。放っておくと一週間の命と宣告された。唯一、助かる方法は、素早く全身の血液を入れ替えること。一滴残らず新しい血液と入れ替えてしまえば、病気は完治する。  病院で薬の代わりに処方されたのは、 『正しく素早く全身の血液を入れ替える 強行採血テクニック読本』という分厚いテキスト一冊。
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