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それにしても、慶太はまだ小学四年生だというのに、商魂たくましいのに驚く。
俺にあの積極性があれば、もう少し書道家として売れるだろうか。
この教室は、引退した師匠から引き継いだものだから、生徒は俺が集めたのではない。
ここで子供たちと、別日に大人にも教え、隣町のカルチャーセンターでも教えている。収入はぼちぼちだ。教室以外の時間は公募展に出す作品の制作をしている。公募展で結果を出したい欲はあるものの、慶太や関のように、「買ってくれ買ってくれ」と動くのはどうも苦手だ。
手段はなんであれ、積極性があったほうがいろいろな仕事の依頼がくるのは間違いないのは、わかっているのだが……。
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