七つの子

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カラス　なぜなくの

カラスは　山に

可愛い七つの　子があるからよ

可愛い　可愛いと

カラスはなくの

可愛い　可愛いと

なくんだよ

山の　古巣へ

行ってみてごらん

まあるい目をした

いい子だよ

可愛い　可愛いと

カラスはなくの

可愛い　可愛いと

なくん……だ…………よ

「ママ、どうしたの？
なんで泣いてるの？」

「……わかんない。
わかんないけど……涙が出てきゃうんだ」

「ママも菜々みたいに、なんでかわかんないけど悲しくなるの？」

「違うの……悲しいんじゃないけど……
なんでかな、泣く理由がよくわかんないや。もしかしてママもカラスみたいに、七才の子供が可愛いすぎて泣くのかな……？」

「そうなの？
じゃあわたしもママみたいに、ぎゅってしてあげるね」

　思い切り抱きしめ返した菜々は、壊れそうなくらい小さいのに、その柔らかなぬくもりが、どこまでも大きくわたしを包み込んでいくような気がした。

「菜々……
生まれてきてくれて……ありがとう」

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