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「…かし…た…し…」
「先輩、好きです!」
「ごめん、なさい…」
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「…んん」
カーテンからはみ出る太陽の光に眩しさを感じ、俺は目を覚ます。
「今何時だよ…」
枕元の目覚まし時計を見ると8時15分
「は?!」
あちゃー、こりゃ遅刻確定だな。
と飛び起き慌てて身支度をする。
俺様こと綾瀬 大介様は今を生きる男子高校生。バレンタインにはキャワウィー女の子達からチョコをたんまりいただいちゃう系イケメン主人公といったところだ!!
…さーせん、調子こきました。最期のバレンタインは母ちゃんからしか貰えませんでした。
俺はまあこの通りアホだからよ、いつもなら遅刻とか気にしねんだけど…この時間だとまずいという焦りがなぜかあったんだ。
リビングに行くと父ちゃんと母ちゃんが朝飯を食っていた。いや、よく見ると口をつけていない。ひんやりとした空気が流れていた。
「おい母ちゃん!なんで起こしてくれなかったんだよー!」とブーたれたけど2人に無視された。すると母ちゃんはぽたぽたと涙を流し始めた。
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