〜sweet bunny〜

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〜sweet bunny〜

僕には内緒のペットがいる。 裏山で遊んでたら、偶然見つけたんだ。 茶色い他の野ウサギとは違って、真っ白でふわふわしてるんだ だから、僕はそのウサギをジェジュと名づけて可愛がった 雨の日も晴れの日も、僕はみんなに内緒でジェジュに会いに行った 僕が近づくと、ほかの子達は逃げるのに、ジェジュだけは僕にすり寄ってくる 抱き上げて頬ずりすると、長い耳をぴくぴくさせて喜んでるみたいだった 「ジェジュ、大好きだよ。本当は連れて帰りたいけど、連れて帰れないんだ。お父さんもお母さんもダメだって」 いつも、後ろ髪惹かれる思いで家に帰る。 本当はもっとジェジュと遊びたいのに・・ 今日も学校から帰ると、玄関にランドセルを放り投げて、ジェジュに会いに行ったんだ 「ジェジュ?僕だよ?・・あれ?ジェジュ?」 その日は、いつもいるはずのジェジュの姿が何処にも見当たらなかった。 ほかの子達は木の陰に隠れてビクビク震えてるみたいだった 「どうしたの?・・なにかあったの?ジェジュは?」 僕はジェジュに何かあったのかと、胸がドキドキした 結局ジェジュの姿はどこにもなくて、しょんぼりとしたまま家に帰った そして、来る日も来る日もジェジュには会えなかった ジェジュ・・どこに行っちゃったんだろう? 僕は心配で心配で、夜も眠れなくて。 あの日、無理にでも家に連れて帰れば良かったと何度も後悔した ********************************* 数年後、僕は高校生になった 「ユノ!!早く起きなさい。」 「ん~・・何だよ。まだ眠いよ」 「今日から新学期でしょ?初日から遅刻するんの?」 「ん・・・分かったよ」 重い身体を起こし、学校へと急いだ 「ねえ、知ってる?」 「え?何が??」 「隣のクラスに転入生が来たらしいよ」 「へえ・・」 「それが、めっちゃ美人なんだって!」 「マジで?」 「見に行こうぜ?」 「おう」 美人の転校生を見に、友達とこっそりと職員室へと向かった 「うわ!!ほんと、マジで美人!!」 「え?どれ??」 僕は、その転校生を見た瞬間雷に打たれたみたいな衝撃を受けた 「-?!」 「残念。男か・・」 ズボンをはいている転校生を見て、友達はがっくりと肩を落とした 「男にしておくのはもったいないほどの美人だったな」 「・・・・」 「どーした?ユノ」 「ん?あ・・ああ。別に」 「何だよ。もしかして惚れちゃった?」 「んなわけねーだろ」 「だよな。お前、女には不自由してないもんな」 「・・・・・」
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