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しばらくの時を経て、真彩は翔太よりも愛する人ができる。翔太はショタっぽいけど立派な大人、真彩が産んだ本物のショタには到底敵わない。真彩が持て余していたのは若さ故の欲求ではなく、大きすぎる母性だったのだ。
翔太の日記は一〇周年を迎えた今も継続している。荷物には新しい日記と、少し古い日記の二冊が必ず入っている。
新しい日記には赤ちゃんの成長が綴られている。成長が目覚ましく、一日一ページでは足りない日もあるぐらいだ。いつか自分の身長を超えてしまうだろうと思っている。そしたら、真彩はまた翔太を可愛がるようになるかもしれない。
古い日記の最後には、こう書いてある。
「結婚生活、始めました」
もう何度も見直しているから、絶対に忘れることはないだろう。
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