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ここはアーキュレイド
ごめんね、先生。
私、もうだめだよ。
……さよなら。
先生がいなくなって、一か月だった。
ちょうど、一か月。
先生はいつも、俺がそばにいるから、だから諦めるなって言ってくれた。
一緒に苦しいことつらいこと抱えてやるから、お前のために俺ができることはなんだってやるから、死ぬな、諦めるな。
それなのに……。
先生はいってしまった。
先生がいなくなっても私頑張ったよ。
でも、先生がいなくて、周りに私のこと理解してくれる人もいなくて、もう無理だよ。
私、これ以上耐えられない。
先生、約束守れなくてごめんね。
また、会えたらいいな。
そうつぶやいた彼女は、言いたいことを言い終えたのか、学校の屋上から飛び降りた。
落ちてゆく彼女は最後に何を見たのか。
彼女の死に顔はおだやかで、頬には一筋の涙が伝っていた。
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