ミカちゃんとたいこ

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 ミカちゃんが、たいこをトンタンとたたきました。 「あ、ミカちゃんたいこ始めたの?」 「ドラムだよー」 「いつから?」 「最近。だからたくさん練習しないと」  ミカちゃんが、たいこをトコトコトコとたたきました。 「わあすごい。お父さんも上手だし、すぐにうまくなりそうだね」 「神ドラマーの娘だもん。実は、もうファンもいるんだ」 「えっ?」 「よーく聞いててね」  ミカちゃんが、たいこをタン! とたたきました。 『キャッ』 『うわっ、今日やばすぎだろ』 「ね? 下で人間がキャーキャー言ってるの、フーちゃんにも聞こえたでしょ?」 「ミカちゃん。もしかしてそのたいこ、お父さんのなんじゃ……」 「ドラムだよー」  ミカちゃんが、たいこをトンタンとたたきました。  下界で2回、かみなりが光るのが見えました。  
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