13人が本棚に入れています
本棚に追加
忘れられないひと
忘れられない患者さんがいる。
とても、印象の深い患者さんがいる。
その方は享年35歳
でも、彼女の看護にあたったのは、彼女が32歳だった。
癌だ。私が担当した時には、全身に転移していたんだ。とても、穏やかな患者さんだった。
彼女には夫が、いた。毎日毎日、毎朝、毎晩、お見舞いにくる。普通なら面会制限があるが、このご夫婦に関しては、理事長承認の元。全員一致の了解だった。
二人部屋だった。
隣には、80歳になる婦人でおしゃべりだけど明るい方。
ある日たまたま聞いてしまった。
婦人「貴女、まだ、若いのよ!こんな所早く出て子供産まないと!負けないで!」
患:「そうですね。頑張ります」
私は、分かっていた。彼女は、とても、優しい。
彼女は、とても耐えている。きっと、今までも耐えてきたのだろう。
彼女は、癌だ。余命が付いている。一生懸命生きている。凄く儚くても今を信じて生きているんだ。
余りにも、切なくて、聞かなきゃ良かったんだ。
ああ。部屋の前を歩いてしまった。私のバカ。
聞かなければ良かった。
思わずトイレにいき、泣いた。
病気は、治れば、笑いばなしにはある意味なるだろう。だって、未来が見えるから。
でも、どうしても、先が分かる事に対して生き抜けよ!?は、中々、、、、。
この、本は、大好きだをイメージした。
だから、ふざけないで、書けたらいいなと、思った。
生きるとは、健康だとツイツイふざけて身体にムチ打つ生き方をしがちだ。
生き方をどうするか?は、健康だから考えられる特権かもしれない。
終わり
最初のコメントを投稿しよう!