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可愛い拾いモノ……?
昼間はカフェでバイト。
夕方5時から夜22時まで、コンビニでバイト。
一人暮らししているフリーターは、毎日…恋をする暇もなくバイト三昧。
……いや、暇は作れば何とかなるの間違えで、ただ単に、今は(”今”を強調)相手が居ないだけ。
19歳、佐倉 百合子、そろそろ本気の恋をしたいお年頃かも―――!?
「あれ?玄関の前に誰か座ってる…」
バイトで疲れた足で階段を登りきり、目に入って来たのは…
私の部屋の前に佇む、制服を来た男の子。
高校生!?
寝てる………?
―――もしかして、コレは神様からの贈り物かも!?
季節は冬、12月中旬。
寒いのに、玄関に寄りかかって座って寝てたら、風邪ひいちゃうよ。
むしろ、凍えちゃうよ、風邪じゃ済まないってば!!
しゃがんでマジマジと見つめる。
寝顔が可愛いや。
睫毛が長い。
髪の毛もサラサラだ。
ちょっと触ってみたい、指で掻き分けてみたい。
気付かれないようにそぉーっと、そぉーっと…私は目の前にしゃがんで、サラサラな髪の毛を触ろうとしていた。
きっとシルクの糸みたいにツルツルしていて、指通りも良くて…はまる感触かも…!!
「…ん?…早く寝ろよ…マ、リ…ア…」
「え!?」
薄目を開けて口を開いたから、気付かれたと思って、ドキンッと心臓が跳びはねた瞬間に…言葉と共に、私は彼に背中に手を回されていて、抱きしめられていた。
寝ぼけている…のかな?
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