誰にも教えてアゲナイ!

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「もうごちそうさましようよ、私、片付けて来るっ…きゃぁっ!!」 私は目の前の出来事を誤魔化すように食器を片付けようとしていたら、彼が抱きしめてきた。 「ねぇ、百合子…本当に本当に好き。健全な高校生だし、多少…盛ってるかもしれないけど… この行き場のない思いはどうしたらいいの?」 ギュウッて強い力で抱きしめられて、身動き出来ない。 掴んだお皿が落ちちゃうよ。 心臓、ドキドキバクバクしていて落ち着かない。 高校生で、エロガキで、ブロッコリー食べれなくて、でもちゃんと家ではお兄ちゃんしてて、可愛くて… そんな彼にいつの間にか、惹かれてたのは事実。 このまま、流されてみてもいいかな…?なんて心の片隅で思ったり。 彼は若いし、モテそうだからいくらでも女の子が寄ってきそうだし、傷つくのは私だって思ってるから… 条件を出したりして、一歩を踏み出せずにいる私。 本当はね、私だって幸せになりたいよ。 「諒…私も好きだけど、何か先を考えると怖くて…。まだ高校生だし、諒はモテそうだし、その、しちゃったら、ほら、終わりが見える気がして…」 何を…言ってんの、私。 こんな事を口に出したい訳じゃなかったのにな。 「終わり?…俺、百合子にしかドキドキしないし、女の子を好きって感情を初めて知ったんだ。いわいる初恋かも…。 してもしなくてもいいけど、気持ちは真剣だから。傷つける事も絶対しないし…って、恥ずかしいね、コレ…」
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