可愛い拾いモノ……?

5/5
42人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
何だって? コイツ、人の事を下心見え見えだと言ったな!! た、確かにそれもあるけど……アナタもでしょうがっ! 「だぁれが、アナタみたいなエロガキに下心なんかあるかっ」 「ないの?……俺はあるけど…ね?」 ニッコリ笑ったかと思ったら、パスタの具材を切っていた私の背後に来た。 「あ!ブロッコリ、嫌いだから抜いて…」 腰に手を回して来て、何を言うかと思ったら、ブロッコリーが嫌いだって!! 子供じゃないんだから、食べろっ。 人に作らせといて、嫌いだとか言うなっ。 ……ダンッ!! 思わず、人参に包丁を振り落としてしまった。 「あのねぇ、子供じゃないんだから食べなさい! それから手を離さないと……刺すよ?」 「ん?刺せるなら刺してみていいよ?…ちゅっ」 ロングの髪をまとめて、おだんごにしていて、無防備な首筋に一瞬、キスをされた。 不意打ちにビクンッと肩が上がった。 ま、まさか、キスされるとは思わなかったから… ドクン、ドクン……と心臓の鼓動が早くなった。 「今度こそ、刺すよ?」 後ろを振り向き、喉元に包丁を充てる真似をしたら、おとなしくなった。 不意打ちと彼の不敵な笑顔に気持ちが動揺してしまった。心臓の跳びはねてる音が聞こえてないと、いいな――――……
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!