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ところが裏路地の一番奥に入ったところで、突然4人のガラの悪い外国人風の男たちに囲まれたのだ。
篤史は逃げようとしたが、相手の中で一番背が高い男に逃げ道を塞がれた。同僚の恒川は隙をついて男たちの間をすり抜け、うまく逃げた。篤史は命の危険を感じた。すると隣にいたエイドリアンが突然英語で喋り始めたのだ。
篤史には、何が起きているのか分からなかった。
しばらく英語での会話が続いた後、ガラの悪い連中は、英語が話せるエイドリアンと気持ちが打ち解けたのか。互いに肩を組んで、裏路地の奥へと消えていった。
篤史はそんなエイドリアンの背中に向かって、大声で「お前、バカじゃないの?」と叫ぶと、彼を置き去りにして家に帰った。
次の日、出社するとエイドリアンの姿がない。
しばらくして彼が退社したことが分かった。
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