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ごく微弱なエネルギーの放出が、アンドロイドの頭部に埋め込まれたチップに影響を及ぼしているためだった。 原子炉での事故が多発したために、その物質を使用することは禁止事項に加えられている。 そのため、いま現在風力、火力、水力発電でまかなっているが、五割強の施設は瓦解しその目的を達成するには至っていない。 残った発電施設だけでは、電力の供給に到底追い付くことは出来ない状況だった。 それにあたって目をつけたのが、地球から自然放出される電磁波だった。 暴れ狂った地球が、まるで風船が萎むかのようにエネルギーを自然放出していた。 それが、アンドロイドのチップに影響を及ぼしているのだった。 そこで、それをこれからのエネルギー源として使うことが出来ないかと開発されたのが、巨大コンピューターだった。 それらエネルギーを利用した発電施設、及び人々の求める統治を目的として造られた巨大コンピューターは、最終段階にまて迫っていた。
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