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それらに使用するエネルギーも、いつまで放出されるのかはいまのところまだわからない。 だが、それが無くなるであろう未来までに、あらかたの土台さえ作っておけば………。 それでも、子供を犠牲にしてまで人類の再建は必要なのかとハヤマは思う。 我々大人こそが、責任を負うべきなのだ。 それが出来ないならば、いっそ滅んでしまってもいいとさえ思う。 前回の会議では、ハヤマは自分の脳髄を使うよう提案した。 だが、コンピューターに関する知識もなく、またさまざまな情報を吸収させられる意味でも、年齢的なこともあり却下されたのだ。 「………あとは、設置するだけなんだ」 なおも返答を急ぐアレクを、ハヤマは睨み付けた。 たしかに、この内容の会議は多大な時間が使われている。 エネルギーの放出がいつまでかわからない以上、急ぐ気持ちもハヤマにはわかっている。 だがそれ以上に、アレクは研究をしたいのもわかっている。 それは、頭蓋骨という枷から解き放たれた脳髄の成長を見たいのだ。 通常、頭蓋骨に覆われた脳髄はその枷があるためそれ以上には成長しない。 それでも、その枠のなかにあってさまざまな情報を吸収したり成長はしていく。 だが、頭蓋骨がなければどうなるのだろう。 どれだけの情報が詰め込まれるのか。 そこから、未知数のデータを算出したいのだ。
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