第3章 チビとベル

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 ベルがチビの頭を撫でると、チビは気持ちよさそうに、くるくると喉を鳴らす。ヴァンじいさんの治癒魔法のお陰で、傷は完全に癒えていた。  ベルは早速魔法の自主練習を行う。指輪をはめたまま、指先に火を灯すのだ。チビはその様子を興味深そうに大きな丸い目をベルに向けてきた。 「この火が気になるの?」  ベルの問いかけにチビは、くるっ、と小さく鳴いた。 「これはね、私がおじいちゃんみたいな立派な魔法使いになるための修行なの」  ベルはチビに説明をした。 「私、まだまだ魔法使いにはなれないけれど、いつかきっと、おじいちゃんみたいな立派な魔法使いになって、世界を旅したいんだ」  チビはベルの話をじっと聞いている。 「でも、まだ指輪が外せなくって。このままじゃ、夢のまた夢だよ」  ベルがそう言ってチビに笑うと、チビはベルの胸に頭をこすりつけてくる。どうやらベルを慰めているようだ。 「慰めてくれるの? ありがとう、チビ」  ベルは火を灯していない方の手で、チビの頭を優しく撫でた。 「そうだ、チビ。お腹減ってない?」  ベルの問いかけにチビが頭を上げてじっとベルを見つめる。ベルはその様子から、自分のおやつに用意されていたミルクを皿の上に注ぐと、
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