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「チビのこと、調べようと思ったんだけど、文字が難しくて何を食べるのか分からなかったの。もし大丈夫だったら、このミルクをあげるね」
そう言ってミルクの入った皿をチビの前に置く。チビはくんくんとその香りを嗅ぐと、ペロペロとミルクを舐めだした。
どうやらミルクは飲めるようだ。
ベルはチビのその様子を微笑ましく眺めている。指先の火は灯ったままだった。
しばらくチビの様子を見ていたベルだったが、思い立ってチビの水を交換するために一度外の井戸へと向かう。桶に水を汲んでから戻る間も、指先の火は灯ったままだ。
そうしてチビの水を交換し終えた時だった。
「ただいま」
珍しく外出していたヴァンじいさんが帰ってきた。
「おかえりなさい、おじいちゃん。どこへ行っていたの?」
ベルの問いかけにヴァンじいさんは手に持っていた動物の肉をベルに見せた。
「こいつを、捕ってきたんじゃ」
「うわぁ!」
ベルはその動物の肉に目を輝かせた。
「これは、チビのご飯?」
ベルの問いかけにヴァンじいさんはうむ、と頷く。そしてふとベルの指先に目をやった。
そこには灯り続けているベルの火があった。
ヴァンじいさんはふむ、と少し考える様子を見せると、
「ベルや。ずっと火を灯し続けていたのかい?」
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