罰ゲーム

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「だから話を聞けってば!」  彼も彼の友達もどんな顔をしてるのかわからない。だって彼の顔を見るのが辛い。 「あのね、罰ゲームなのは間違いないんだけど、俺らがこいつに言ったのは・・・」  やっぱり罰ゲームなんだ。そうだろうなとは思ってたけど、もちろん確信していたけど、実際に言われるのは・・・キツい。  特に場所を移動してるわけじゃないから、食堂に行かないクラスメイトのいる教室で、どこから見てもいじめにしかならないような今の状況は彼にとっては良くないのではないか、と気がついたのは誰かが「泣かしてんの?」と聞いてきた時だった。  僕は頭を振ることしか出来なくて、ただの罰ゲームの相手すら出来ない自分がものすごく嫌だった。  嫌で嫌で仕方なかったのに、突然「あー、もー!」と言う声が聞こえて、ふわりとあたたかいものに包まれた。
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