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「でも他の人には気さくに話しかけるのに、俺の事は避けてるよね。余程嫌われているか、または……その逆とか?」
「そ、それは……」
それは先輩の事を意識しすぎて気軽に話が出来ないんです……なんて言えないし。
「俺は柚木さんと話してみたいなって思ってるんだけどな」
「え?」
森島先輩が私に近づいてくる。それに伴い、私の心拍数も急上昇中だ。
「レモンの匂いがするね」
「今、レモン味の飴を舐めてて……」
「そう……trick or treat?」
「えっ?」
trick or treat……お菓子をくれなきゃイタズラするぞって事?
森島先輩の言葉にどうして良いか分からず、困った顔をしていると、森島先輩はまた笑みを浮かべて私に顔を近づけてきた。
それ以上顔を近づけちゃうと……森島先輩の唇が私の唇に触れた。
あれ……私、森島先輩とキスしてる?
少しの間キスをして、それから先輩の舌が私の口の中に入ってきた。びっくりした私は瞑っていた目を思わずパチっと開く。
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