鬼の目にも涙

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そして1週間ほど経ったある日…。 「よし!仕事も一段落ついた。息抜きに散歩してくる。」 「全然終わってないですよ。」 緑鬼が言った。 無視してやった。 「全然終わってな」 バタン! 扉を閉めたった。ふはは! 笑顔で城の前にある公園へ向かった。 すると…。見慣れない一人の女がベンチに座っていた。 「お前も俺様を泣かせにきたのか?」 この公園には俺様を泣かす算段を立てている者共がよく集まる。 コイツもそうなんだろう。 「えっ?なんのことですか?」 そうか…。まずは俺様が誰かを教えてやらんとな。 「俺様は鬼の王。鬼王だ。今、俺様を泣かせることができたら天国行きというキャンペーンをやっているのは知っているだろう?」 「えっ?なんのことですか?」 嘘だろ。あの垂れ幕が見えないらしい。 めちゃ目立つぞ。 俺様は垂れ幕を指差しながら懇切丁寧に説明してやった。 「あら楽しそうですね。」 俺様が泣かされるのが楽しいらしい。 「ふふふ。あっはっははははほほほ」 なんだ?どうした? その笑い方怖いぞ。魔女かお前は? 「はぁはぁ…。」 どんだけツボにはまったんだ。どこに笑う要素があったのか皆目見当がつかんぞ。
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