0人が本棚に入れています
本棚に追加
「それってさ、見えてないだけじゃないの。 ほら、身内の色がわからないとか」
学校の屋上
私がその事を相談している友人の恭子が少し強めの潮風にセーラー服を揺らしながら聞いてきた
「ううん、両親にも妹にも色はあるって」
「じゃあ、全部嘘っぱちでからかってるとか」
「それはないと思う、今でも兄さんは色が見えるって言ってるし。流石に20歳の男がそんな嘘着いてるとは思えない」
「薫のお兄ちゃんが変な人ならあり得るよ」
薫は私の名前だ
「そんな事ない!」
「さすがブラコン、否定が早い」
「違う!」
最初のコメントを投稿しよう!