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最終章 私の未来時間
第十九話 一応元王子様デス
冬の家はマリアたちに預けひっこしました。
街道からちょっとだけは入った場所で、温泉へ行く道です。
グルーナに聞いたら、温泉の周りはこれ以上建物を建てるのはよくないと言われました。
じゃあどこがいいのでしょうと、この場所を進められました。
三階建てのコンクリートと耐火煉瓦の家、大きな家は目立ちます。その隣にも大きな建物が出来ました。
周りにも家がぽつぽつ建ち始め、ここは温泉を中心にした一つの集落になってしまいました。
一応元王子様ですからね、ここには立派な書斎兼仕事部屋があります。
この先、兄やアレンも一緒に住めるように三世帯、四世帯が一緒に住める家です。
今は広すぎるほどですが、いいんです。中ではいろんなことする場所でもあるので、狭いぐらいになるんだろうな。
家の隣は工場です。
今何をしているのか?
それは。
「温泉にビール三樽、ワインひとたる頼む」
「温泉に三つ、ワイン一つ夕方でいい?」
「おういいぞ」
「まいど」
「いらっしゃい、なににしますか?」
「ホエー酒ひとたる、それとビールを三樽、ワインを瓶で、一ダース。
「はいよ、馬車ですか?」
外にあるという。
大きな樽がごろごろと並んでいます。
そうです、酒蔵です。
ドア―フの地下通路を安価で買いました。
ワインの樽、ホエー酒、果樹酒。奥にはチーズが棚にぎっしり並んでいます。
坂道をうまく使い、わきには瓶がいっぱいつまれています。
一階は、なんと居酒屋になっちゃいました。
飲みすぎはよくないので、最高二杯まで!それ以上は買って家で飲んでください。
なんと、ホップを見つけました、ということは、北海道と位置が同じ?それはカミーラのところでラベンダーを見つけてからです、
麦、麦芽、パン。温泉。おいしい水。そりゃあ作ってみたくなるよねビール。
山ブドウを増やし、ワインづくり、これは教会主催でお願いしています。お金は先生たちに入ります、子供たちに育てさせりゃいいんです、報酬はジュースです。
私はきっかけを与えるだけ、それが産業になっていけばいいのです。
「ねえちゃんジンギスカン用の肉くれ、それとビール瓶で二本」
「持ち帰りですか?」
「おう、三人分たのむ」
「注文ラムチャップ一人前」
居酒屋ではお肉屋さんもしています。
肉を加工して売ってます、ここはいろんなお肉を売っているので、人も多いのです。今までお肉屋さんがなかったのが不思議です。まあ、ハンバーガー用の肉や、ホットドック用のソーセージもいっぱい作っていますしね。
それにチーズは父さんには弟子ができたんです。この町の特産品ということで、村に十分貢献しています。
持ち帰りもできるので温泉で仕事をした帰りに買い物という方もいらっしゃいます。
「ミックスピザとビールをくれ」
「ハーイ、ミックスとビールです」
仕事をしている人たちは、ここに定住をしてくれるよそから来た人たちです、これからもよろしくです。
カンパーイの声があちこちから聞こえてにぎやかです。
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