おまけの話2デス

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おまけの話2デス

私の作ったウェディングケーキには、みんなへ感謝の気持ちを込めました。 三段の大きなケーキにみんな目を丸くしてた。 前世では結婚式も指輪さえもなくて、だからかな、なんだかすごい感激です。 みんな踊って騒いで、楽しい結婚式でした。 大分栗の実も大きくなってきた。 「もうこんな時期か」 「そろそろ冬支度だね」 「下に行ったらこき使われるからな」 「それでも世界中から人が来るんだから、そこは主催者様よろしくお願いしますよ」 「まかせとけ」  世界中?何をするの?  何だと思う?  ボードゲーム大会なのだ。 それは表向きかな?秋の収穫祭がメイン。 温泉から村の広場まで、一週間冬ごもり前の市場が立ちます。せっかく人が集まるので楽しい事をしようとこの企画が生まれました。 娯楽はまだ無いから、ゲームはそりゃ娯楽としては最高でしょう。 オセロと将棋、もうすごいことになってるからね。トランプは紙質が悪いから、木の板になっちゃった、まあいいけど。 アッサムはこれでも十分と、遊び方を思い出している最中、カードゲームもいろいろ広まるでしょうね。 小さい子から大人までできるゲーム、グルーナ相手にやってる賢者たちもいるんだってさ。 もしも私がチェスを知っていればそれがはやったんだろうけど知らなくて、それも愛嬌かな。 長い雪の中の生活も一変してるから。 北からは多くの人が南下してきました。 じいちゃんたちの子供さんたちも、仕事を求め、帰ってきました。今じゃ跡取りができ、孫、ひ孫までいてにぎやかです。 父さんの兄弟も帰ってきて頭を下げていました、でも結局山の暮らしは嫌だと、南のほうへといってしまったのです。まあ、そんな人たちが大勢戻ってきて、山の麓の街はもっとにぎやかになりました。
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