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彼女はニヤリと嗤うと、先程まで俺が突っ伏して寝てた硝子のテーブルに座る。
脚を組み、乗せた上の脚をブラブラしながら
「じゃ、キスして」
と自分の足下を指差す。
屈辱的だ。
俺が歯を食いしばり、無言でいると
「もう、これで会わない女に何したって平気でしょ?」
「…口外しないか?」
絞り出す様に虚勢を張った。
彼女は忍び笑い
「セックスの間に起こった事なんて、誰が聞きたいの」
俺がゆっくりソファから腰を上げ、彼女が揺らしてる足先を捕まえ、口づけようとすると
「そっちじゃなくて」
と床に着いてる足を示す。
「!!」
大の男に額ずけと…悪女だ。
「さあ、気持ち良い事が待ってるわよ」
手と同じマニキュアで塗られた足の指が、ビアノを弾くみたいに動く。
果たし合いの如く視線が交差する。
始まりから劣勢だったのだ。この際どうにでもなれとばかり俺は、彼女の足に叩頭した。
一度堕ちてしまえば簡単。
波に乗るだけでいい。
仕込んだ芸を上手く出来た犬に、ご褒美を与える様にミキは俺に快楽をくれた。
俺もナマ出し出来るチャンスなんか滅多にないとばかり、味わった。
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