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それから何回か精も根も果てるまで交わりあったのに、最後は呆気なく追い出された。 「鍵閉めないと」 甘い余韻などミキには毛頭なく、追い立てる。 照明を落とし、施錠するミキの後ろ姿を見ていると、最中彼女が俺の名を聞かなかったし呼ばなかった事、又彼女の喘ぎ声が極力少なかったのに気がついた。 「じゃあね」 手をヒラヒラしながら、軽やかに歩き去る彼女。 今あの服の下には、何も身に付けてない。 彼女を見送りながら、性懲りもなくゴクリと生唾が出た。 結局ミキとは、それ以来会っていない。 風の噂で常連客と揉めて辞めたと聞いた。 俺も引っ越しやら何やら忙しく、仕事以外に時間を割く余裕がない日々が長らく続いた。
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