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料理編-1章:突然の宣戦布告
「私が、選びたい家政夫は…」
言葉尻を濁しながら、自分の選択を待っている4人の男たちを順番に見回す。正直、どの家政夫も皆優秀だと思った。誰を選んでもきっと彼らなりの方法で役に立ってくれるのだろう。悩む彩響の頭に、ふとある考えが思い浮かんだ。
(いや、一応男をハウスメイトとして受け入れる訳だから、なるべくそういう危険度が低い人を選ぶべきなのでは?)
元カレのこともあるし、結婚とか恋愛とか、もうとっくにうんざりしているけど、とりあえず面倒くさいことになるような要因は無くしたい。そうすると、やはり最も歳が離れている人が適切だと思う。
元カレもあれだけ「俺が年上だから言うことを聞け」と言ってたくらいだし…。雇い主の立場でいるならやはり幼くて、こっちの言うことに素直にうなずいてくれて、自分のコントロールが上手くできそうな人がいいはずだ。彩響は心を決め、4人の中で一番若い人の前に立った。
「雛田林渡、あなたが良いです。」
「やったー!」
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