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4、お月見
君のこと大事って思う度に、どこかが削られるような気が、している。
僕のこと大事って言う君はいつまで経ってもまん丸のままで、
完璧みたいに、見える。
月を見て愛を囁きたくなるのは寂しさを覆い隠す為でしょう、
ってコマーシャルで言っていた。
僕はいつまで経っても、隅っこで泣いている子供のままだ、
君達がどこかにいってしまう。
僕を置いていってしまう。遠い遠い広い空。
旅立ってしまう、それを悲しいと思ってしまう僕が愚かだ。
紙飛行機を上手く作れた試しがない、
愛おしく思う程、簡単なもので妥協してしまう。
送れなかった、君へ届けることが出来なかった言葉が、
積み重なっていく程、君の事を安易に嫌いになれてしまう。
これは何だ、エゴか、自己満足か、嫌悪。
自己満足で他人を幸せにできる程、僕は神様に近くない。
証明してくれ、居場所は何処だ。
君は何処にいる、僕は何処にいく、届けたかっただけなんだ。
何を書いても伝わらないだろう、想ったことを全部、全部伝えたかった。
こんな想いも過去になって、風化して。
忘れていくことが怖いと、怯えていた、
月を見ながら、想った、
過去。
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