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陽が昇り、陽が沈む。
また陽が昇り、また陽が沈む。
季節は夏になった。小屋の下も蒸し暑くなってきた。
そんな或る日、具合が良くなったり、悪くなったりしていたおかあちゃんが死んだ。
明け方だった。
いつもなら、ぴくりと耳は立つのに、きょうはぺったりしたままだったのだ。
つついても、舐めても、動かなかった。
おかあちゃんの体がとても冷たい。
弟は、みょーんみょーんと鳴いている。
アタシの眼からは涙がポロポロ落ちてきて止まらない。
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