3つ目のミッション〜ある会長の孫娘の身代わり2

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シオタは、私を励ましているのだろうか? つくづく、よくわからない人だと思う。 佳奈のプロフィールは…… 佳奈は、いつも笑顔を絶やさない子で祖母の令子とは主にチェスをして遊んだり、ペットのポメラニアンの世話をよくしていた。雄で名前は「アレク」ブラッシングと散歩は毎日欠かさずやっていた。家を出るときもアレクとの別れをとても悲しがっていたとのこと。語学留学したことは令子も知っているのだから、そこは力を入れて、練習する必要がある。私はといえば……英語は高校まで得意だったけれど、もちろんネイティブで話せるはずはない。チェスに関しては全くしたことがなく、ルールさえ知らない。任務決行は、6日後。実質、5日しかないということだ。これは、四六時中イヤホンをして英語を聞き流す方式でいこう。チェスは動画アプリで基本から学ぶことにした。何とか、当日までに型を作らなければ……。 焦っていると、いつの間にか、午後5時を回っていた。 ミッション自体には直接関係ないものの、心のわだかまりは解消したい。私は急いで、軽めの食事を摂り、『ミガワリ』の最寄りの駅に向かった。 大きい駅ではないため、出口は2ヶ所しかない。南口と北口だ。片桐にどっちか聞くのを忘れたが、とりあえず、大きい方の南口から出た。
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