アフレクションネクロマンサー(下書き)

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それは俗にいう投扇興という遊び。 桐箱の台に立てられた的は蝶と呼ばれ、本来なら扇を的に向かって投げ、崩れた扇、蝶によって作られた形を点式にそって採点し、その得点を競う遊び。 その投扇興というお座敷を模して彼らは遊んでいる。 礼人は桐箱の上に立つ的に向かって光る紙飛行機を飛ばすと一直線に飛んでいくが、 「あっ…」 光る紙飛行機は、放たれた瞬間からその身を砂のようにサラサラと光の粉を溢(こぼ)してしまう。 キラキラと白い光を溢しながらも的に向かって飛ぶ紙飛行機ではあったが、飛べば飛ぶほどに小さい紙飛行機はより小さくなってしまい、最後には一枚の紙の破片となって的に触れることなく消えてしまった。
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