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これが礼人がどうしても頑張らなければならない理由であった。
周りの人から認められれば妖怪や化け物と対峙する戦闘要員にもなれるのだが、先に述べた通り礼人はまだ中学生で体も霊力も未熟で、本来なら後方支援や雑務が仕事なのだが、このお座敷遊びで力を示すことが出来れば、今度の妖怪退治に一緒に連れて行って貰える約束をしていた。
しかし、その結果は言わずもがな、
「今の礼人の実力なら大学を卒業する年齢くらいの時には一端の霊能者になっているでしょうが、それまででも一緒に行けるチャンスはあるでしょうから頑張ってくださいね」
「そういうことじゃな、もうしばらくは我慢をしなさい礼人」
「…………」
礼人は祖父の言葉とアニーの言葉に納得することは出来なくても、我慢をしないといけないのが分かっているらしく、黙ったまま俯いてしまう。
そんなしょんぼりとしている礼人に、
「礼人の年でこんなに霊力を扱えるのはそうはいないぞ」
「そろそろ年越しそばを食べる準備をするか!!」
周りの大人達は礼人を慰めるのであった。
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