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いきなりベッドの上に寝転んだのにも驚いたが、
「……冗談ですよね?」
これはちょっとしたお茶目で、自分をからかっているだけだと思いたかったが、
『すぅ…すぅ……』
自分が側にいるのに関わらずに瞬間的に寝息を立てて、眠っている。
「……お疲れでしたから、仕方無いですよね」
今日一日を考えれば、こうやってすぐに眠りに付いてしまうのも仕方無いこと。
早朝から本国に行って、あっちで泊まりになるかと思ったのに、戦場に行くように言われて、その日のうちに帰って来て街は、蜂の巣をつついたような大騒ぎになっている。
アフレクションネクロマンサー様が眠りに付いたのも、少しでも体力を温存しないさいという意味なのかもしれない。
「お休みなさい……」
戦場なら、眠りに付いてしまったアフレクションネクロマンサー様の側でお守りする役目もあるが、ここは安全な街。
アフレクションネクロマンサー様を部屋においたまま、リーフも自分の部屋で眠りに付こうと出て行こうとした時だった。
「リーフさん。これがアナタにして貰いたい事ですよ」
眠りに付いたはずのアフレクションネクロマンサー様から、声を掛けられた。
「やっぱり、寝たふりしていたのですね」
ちょっとしたお茶目に安堵としたというのか、アフレクションネクロマンサー様でも、お遊びをするものだと思って振り返るが、
「……アフレクションネクロマンサー様?」
そこでは、相も変わらずに静かに呼吸をして眠っている。
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