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「すみません……ベルガさんとビレーさんにお聞きしたい事が」
「俺達に?」
「何が聞きたいんだい?」
籠の車輪が動き出し、もう後戻りの出来ないこの状況、聞いてあげられる事なら聞いてあげられるし、待てることなら待ってあげて良い。
「奥様って、サキュバスなのですか?」
ベルガとビレーは、礼人の質問に鳩が豆鉄砲を食ったように表情で顔を合わせて、
「そう…だが、うちの奥さんはサキュバスだし、母もサキュバスだが?」
不思議そうにし、
「フレンさんの……奥さんはエルフの方で?」
「あぁ…それがどうかしたのかい?」
話題を振られたフレンも、眉をひそめながらだが質問に答えてくれた。
「いえ……ちょっとだけ気になったもので」
ここまで来たら、話を勿体ぶる必要は無い。
(そんな事が有り得るのか……)
ここは自分の生まれた世界では無い、自分の世界と違う所があっても、おかしな話ではないのだが、
(オークの…ドワーフの女性はいない何て有り得るのか……)
自分達を送り迎えてくれている中の女性には、エルフの女性とサキュバスしかいない。
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