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(……噂通りの活躍が出来てて、良かったって所かな)
一日の休みを挟み、拠点から出発する時には、すでに礼人は周りの者から好奇の目に晒され、よそよそしい雰囲気が漂っていた。
だが、現在こうして、拠点奪還への道中で待ち伏せていた鉄騎兵を、有無を言わせずに始末することによって、周りの者達の目は羨望の眼差しと変わり、
「これは…本当に失礼なマネをしてしまったようだな」
「気にするな。アフレクションネクロマンサーなんて言われて「はい、そうですか」なんて納得していたら、領主なんてやってられないさ」
フレン達すらも納得させる。
所々で待ち伏せている鉄騎兵は数十体であったが、礼人が手を振るうだけで全てが始末されていく姿に、
「さすが、アフレクションネクロマンサー様!!」
「これはもう、勝ったも同然だな!!」
急遽の、命を懸けた侵攻戦であったが、全員から笑みがこぼれて、談笑まで始まる。
「さぁ、油断せずに進みましょう」
自分の活躍に当てられて、軍の士気が高まるのは良い事なのだが、内心は高まる軍の士気とは逆に冷めていく。
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