4#実は・・・大家さんも隠し事?!

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 ・・・・・・  ・・・・・・  俺が目が覚めたら、窓は開いていた。  俺が『イタチの最後っ屁』をやらかしたとっさに、無意識に窓を開けて換気したからだ。  これで何とか最悪の事態が免れた。  しかし、問題は大家さんだ。  この俺の部屋へ賃金の催促しに来た大屋さんまで、俺の『イタチの最後っ屁』の巻き添えになったんだ。  あれ・・・大家さんは?  えっ?ええええええええええ!!  俺は目を疑った。  ば、化け猫?!猫又?!  目の前に横田っているのは、三毛猫の格好で尻尾が二つある大きな猫又だったのだ。  「・・・臭くない・・・大丈夫・・・どっこいしょ!」  大きな猫又は、鼻をひくつかせるとガバッと起きて俺を見詰めた。  「ごめんね。私の正体バレちゃった?」  そう。その猫又は大屋さんの本来の姿だったのだ。  「まさか、化けイタチがこのアパートに住み着くとは思えなかったね。  お互い隠し事は良くないね。ふふふ。」  その後、猫又の大屋さんは今から約50年前の若い猫時代の話を俺に言い聞かせた。  あの頃のこのボロアパートは、上京してきた学生がいっぱい住んでいた事。  猫自身は、その時代は学生運動が盛んで、学校との抗争に明け暮れてた学生達の癒しのアイドル的存在だった事。  そして、その学生達が其々就職が決まってこのアパートを出ても次々と新たに若者達がこのアパートに住んで、各々の様々な生き方を見てきた事。  時はうつろい、老猫になっていた頃にはこのアパートには誰も住まなくなり、それでもこのアパートに愛着が有りすぎて気が付いたら自ら猫又になった事。  そして、このアパートをペット禁止にした理由も答えてくれた。  「ある日、愛犬を連れて住んだ女性が居てね。  その犬がこの猫又の私を気味悪がって、こっぴどくボッコボコにやられたの。  で、それがショックで。  世はペットブームでね、怖じ気づいてここをペット禁止にしちゃった!!うふふ。」  その後、人間への化け方を体得して長年不在だった大家さんに化けて、ペット禁止の安アパートとして今に至るらしい。  「このボロアパート、何度も取り壊しの憂き目に有ったけど、「このアパートには化け物がいる」と噂がたってずっと健在なのよ。  その化け物はこの私だけどね。ふふふ。  しかし、それが逆に影響して誰も住まなくなって・・・このアパートに久しぶりに住んだのはこの家賃も払えない貧乏人だったと。」  貧乏人とは失礼な!と俺はちょっと膨れた。  「しかし、その貧乏人がまさか化けイタチとはね。同じ化け物とはね。ふふふ。」  いいの?此処に居て。俺、古から厄災を運ぶと恐れられる化けイタチだよ?  そのせいで、俺はバイトを何度も重大な失敗をやらかしてクビに・・・  だから・・・  「だから大丈夫よ!!あ、同じ化け物同士だから家賃はサービスするよ!!ふふふ。」  猫又大家さんはそう微笑むと、化けイタチの俺の頬をキスした。  ううっ。何だか興奮した。  そしたら・・・また『鼬の最後っ屁』が・・・  「やばっ!換気!換気!」  ぶーーーーーーーーーーっ!!  ~俺、実は・・・~  ~fin~
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