はじめに❗️〜現在〜

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はじめに❗️〜現在〜

「お姉さん、お姉さん」 カウンター越しに、こちらへ呼びかけるおっちゃん。 『ハイハイ?』 ビール注ぎながら応える私。  日曜日は昼間から、このカウンターだけの小さな飲み屋でバイトしてる。平日は本職の運送屋。  「僕、何歳に見える?」 人の年齢クイズは大の苦手やのに… 『えっと…55ぐらい?』 「それは若く言い過ぎやろ。正直に言って」 嘘なんかついてないんやけど… 『じゃあ、63ぐらいかなー』 「えぇっ!?」 少しムッとした反応するおっちゃん。結局、歳は教えてくれなかった…。  「ところで、お姉さんはいくつぐらい?」 『え?私は40ですよー。』 「嘘!50ぐらいいってると思ったわ」 ハッ?仕返しのつもりかクソジジイ(笑) 周りにいた別のお客さん達が、慌てて弁解してくれた。  私も、もう40か…。気持ちは常に二十歳、いや、十代のまんまやけどなー。 今では、4人の子供(長男は21、次男は19、三男は高一、娘は中2)を持つ、バツ2のシングルマザー。そりゃ、歳もとるわ。    「せやけど、ゆみもえぇオカンの顔になったわ」 たまたま飲みに来てた、昔の私を知る人が、ニコニコ顔でこっちを見て呟いた。 『えー?何か、老けたみたいに言わんといてやー』笑いながら返す私。 「いや、良い意味でな。柔らかくなったよ。マジで」 『そう?全体的に丸くなったから、余計にそう見えるん違う(笑)ありがとう』 若かりし頃から考えると、20キロは肥えたからなー。それに、いつまでも尖ってたらヤバイやろ。 「お前の人生、本にしたら絶対おもろいで(笑)」  そんな、昔話を思い出させるキッカケから、私は、自分の生きてきた道のりを文字にして、書いてみることにした。
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