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そういえば、BLACK JUDGEで目にするのは見たこともない文字だったけど、さっき渡された依頼書は日本語だったな。
もしかして、私が読めるように気を遣ってくれたのかな。
そんな考えを巡らせていると、書き終わったのか、JUDGEさんが私に依頼書を差し出してきた。
依頼書の裏側には日本語で文章が書かれており、私はそれを見て綺麗な字だななんて暢気に思っていた。
「何を書いたんですか」
「BLACK JUDGEには天冥法とは別に規則がある。依頼者の記憶を消すといったものもBLACK JUDGEの規則に該当する。そこに書いてあるのはその規則の一部だ」
それに納得して私はそこに書かれた文章を読んでいく。
そこにはこう書かれていた。
“BLACK JUDGEの依頼者に該当するのは、この世界に存在する全ての種族である。ただし、人族の死者に関しては、依頼の放棄によって人界影響を及ぼす場合にのみ契約可能である。また、その場合、記憶の削除は不要である”
つまり、制限はあるけど一応亡くなった人も依頼ができるってことかな。
「他の規則については今後のαの指導から学んでいくことになる。できるだけ頭に入れておけ」
「わ、わかりました」
それにしても、天冥法にBLACK JUDGEの規則って……当たり前だけど本当に決まり事が多いんだな。
私もζとしてここにいるのなら、こういう規則もなるべく覚えていくようにしないといけないよね。
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