JUDGE30:γ

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JUDGE30:γ

 私は目が覚めるなり愕然とした。  昨日の続きのような夢を見たことだけではない。  現在の時刻12時。つまり、昨日の昼から私は丸一日寝ていたことになる。  昨日はそんなに疲れていなかったし、眠くもなかった。  なのにこんなに寝てしまうなんて……。  どっと押し寄せる後悔を胸に、私は着替えを始めた。  そもそも不思議なのは、教育係であるCARRIER(キャリア―)さんが私を起こさなかったことだ。いや、決して不満なわけではなく、今日も昨日の勉強の続きをするのかと思っていたから疑問だった。    気を遣って起こさないでくれたのかな。もしそうなら迷惑かけちゃったよね。  氷翠にも会いたいし……早く行かなくちゃ……。  私は寝間着をベッドの上に置いて部屋を出た。
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