JUDGE31:ζとγ

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JUDGE31:ζとγ

 なるほど。それでここにγ(ガンマ)さんが……。  ちらりとγ(ガンマ)さんに視線を移す。先程同様に彼は無表情のまま私を見下ろすだけだった。 「γ(ガンマ)。お前の役目はζ(ゼータ)の護衛だ。それと、彼女の質問にはなるべく答えてやれ」  JUDGE(ジャッジ)さんの声に反応してγ(ガンマ)さんは「わかった」と迷いなく頷いた。何故か私から視線を外さずに。 「ζ(ゼータ)、何か困ったことがあれば俺の書斎に来るようにしてくれ」  そこまで言って「では」と踵を返そうとするJUDGE(ジャッジ)さんを私は慌てて引き留める。 「あ、あの!氷翠は、弟はどこに……」 「相沢氷翠はしばらくの間こちらで預かる。申し訳ないがもうしばらく待っていてくれ」 「あ、はい……」  色々言いたいことはあった。  どうして預かるんですか。  預かっている間は会えないんですか。  いつになったら会えるんですか。  けれど、私はそれらの言葉を全て飲み込んだ。
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