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『カナには申し訳ないと思っている。慰謝料は、クレジットカードを、そのまま、渡しておく。今後も好きなだけ使っていいから。現金が必要なら、キャッシングしてもらってもいい。小芝の会社から引き落としされるので、たいしたことではない』
『次の更新まで、3年はあるから、それまでは使って欲しい』
『離婚のタイミングは、カナに任せるけど。拓哉くんを迎え入れるために、小学校を卒業したら、ここで葵ちゃんと暮らしたい』
『あと、今、使ってるスマホを解約して欲しい。新しく、カナの名義で契約してくれないか?僕との色々な写真も全部、削除して欲しいので、オールリセットして欲しい』
私は黙って聞いてた。
『一つだけ聞いていい?それは、葵から、そー言えと言われた?』
夫は
小さく頷いた。
だよね。
夫が、そこまで
細かく決めたりしないよね。
写真も
タイムラインにUPした写真を
残して欲しくないんだろう。
私は
『分かった。なるべく早く荷物をまとめて、実家に戻る。スマホも、目の前で
オールリセットするわ。
その後、あなたの名義のスマホだから
いつでも解約したらいい。
あと、離婚届も
明日、もらってくる。
それでいい?』
夫は
しらふで、言えなかったんだろう。
梅酒を飲みながら
葵に言われたこと、全て、私に
言えて
ホッとしているようだ。
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