59人が本棚に入れています
本棚に追加
「まぁ。美味しそうなクッキー。どうもありがとう。外はもう暗いのに、このまま帰すのは心配だわね。ねぇ、少し時間ある? 小椋くんのママに渡してもらいたいものがあるの。中でちょっと待っててくれない? 帰りはパパが送るから」
そう言ってケントを家の中にあげた。ミクの顔を見るなりチョンと頭を下げ、リビングへ足を伸ばすと壁や窓がクリスマス仕様になっていて、テーブルの上の豪華なご馳走に驚いた。
「わぁ。凄いなぁ」
ママは作ったマフィンを1つ1つ絵柄の入った袋に入れ、ケントへ渡す準備をしている。
「あの。パパさんは?」
「あら。部屋じゃない? またいつものDVD観てるんじゃないかしら。行ってみたら? ミク。ケントくんをパパの部屋に連れて行ってあげて」
2人がパパの部屋に行ってみると、案の定DVDを観ていた。パパの横にビーワンも。
「調子に乗りやがって〜。ええ加減にせえよ。己がナンボのもんじゃい」
「残念だな。もうあんたらの時代は終まいなんや」
バ、バ、バ、バキューン!
最初のコメントを投稿しよう!