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冬休みの間、翔太郎はケントを連れて時々ビーワンに会いに来た。翔太郎はあれから学校ではAIの話は一切しなかった。ミクの家に来ると、ビーワンにクイズを出してもらったり、言葉遊びをしたり、時には宿題を教えてもらうこともあった。宿題のときには3人がテーブルに横一列に並ぶ。
ビーワンは普段昼間は家でモップ掃除、窓を拭いたり出来ることをお手伝い。そして1日1回、学習して得たデータを更新して日々習得する。
夕方から夜にかけてみんなが帰ってくるとビーワンは引っ張りだこで、ママは夕飯のレシピに、ミクは宿題に、パパは晩酌に付き合わせたりする。しかしビーワンにとってはみんなから呼ばれることが楽しくて、頼りにされるのがとても嬉しかった。そのため、一緒にテレビを観たり、新聞を読んだり学ぶことは欠かさない。
そんなある日。ミクが落ち込んだ顔をして学校から帰ってきた。ビーワンはその表情をみて近づき、何も言わずにミクの頭を撫でた。
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