第1話「ペンギン登場」

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「ごめんなさーい」  結局。彼からの告白は断った。  単純に私のタイプじゃないし、恋愛に興味がないから。 「うふふ」  私の謝罪に返答せず、彼は笑いながら保健室を後にした。  下半身を晒したまま……。 「あの人。あのまま帰していいんですか?」  保健室の先生に聞いてみる。いやよくないのは分かってるけどさ……。 「大したことなかったみたいだから大丈夫でしょ。軽く骨にヒビが入っているくらいだから?」  全然大したことあるね。っていうかあの調べ方でよく分かったね! 凄いね先生!  でもさ、骨よりも下半身が……。 「いえ、先生。あの人パンツも履かずに出ていっちゃいましたよ。大丈夫じゃないですよ?」  保健室の床に乱雑に並べられたブリーフとズボンを眺めながら言った。 「いいんじゃない? 昨日も二人……いや三人かな? すっぽんぽんで歩いている子がいたし」  もう辞めようかなこの高校……。
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