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俺の運命の歯車が回り始めたのはそう、あの日、あいつに出会ってからだった…
俺は町をぶらついている。これは毎日の日課だ。
この町はこの国、光闇の国の首都である城下町。俺の後ろにはこの町の象徴でもあるこの国の国王が住む城がある。
道路や町並みは中世の町を彷彿させるが、ちゃんと整備されており数こそ少ないが車も時々走っている。
太陽は頭上にあり、今がちょうど昼時であることを誇示してるかのように見える。周りの人々はこの太陽に促されたかのように次々とレストランに入っていく。
俺も例外ではなく裏道にあるいつもの食堂に入った。
この店は飯はうまくて安いのだが、少し汚く若者はあまりいない。いるのは昼から仕事もせずに酒を飲んでいる親父たちばかりだ。とはいっても性格は悪い人はあまりいなくむしろ気前のいい人ばかりだが。
俺がいつものように定食を頼んでまっていると気の弱そうな男が入ってきた。何かに怯えているようだ。だが俺は定食が来たのですぐにその男から興味を失い定食のほうに箸をつけた。
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