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何よ。何よ。何よ。
たった一回、模試の結果が悪かったからって何よ。
私だって三年に上がってから、ずっと成績は伸びてない。
今回の模試だって……多分C判定……。
足早に歩きながら、私は思考だけを巡らせる。
『優等生』
『デキル』
『神崎委員長』
その単語がぐるぐる頭の中を駆け巡る。
私が一番聞きたくない言葉だってこと、どうしてわかってくれないの?!
私は、本当は勉強なんて出来る方じゃない。
ただ、努力して今までやってきただけ。
だから……優等生なの?
ううん、違う。
私はそんな存在じゃない。
守屋君の……馬鹿……。
足を止め俯いた瞳から涙が溢れ、頬を伝って流れて落ちた。
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