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汽笛が鳴りました。出発の合図です。
乗客をまとめると、
七匹の仔山羊。二人の少女。ふくよかなマダム。成金の青年。
ああっと! 忘れていました。
五人の車掌。二人のシェフ。一人のバーテンダー。三人の車内販売のお姉さん。
彼らが容疑者です。
パオ駅を出発した豪華列車エラビア。無事に次の停車駅を目指して走行し始めました。
ガタン、ゴトン。
そして時はラウンジに戻ります。
🐐 🐐 🐐 🐐
先頭車両にいる二人の車掌を抜かし、二十人が狭いラウンジに集められました。
誰もがラウンジで倒れている白の鈴の仔山羊を見て言葉を失っています。当然動き出した列車は次の駅まで止まることがないのですから、ある意味密室です。説明をしなくても乗客の誰かが犯人なのです。
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