100人が本棚に入れています
本棚に追加
毎日一緒に作業をしているメンバーが欠けた事は、いつも通り集まった僕等の心に小さな穴を空けた。
その、曇り空のようにどんよりとした物理教室、というかつてない違和感はやがて大きくなって行き、
「なあ、まりあは一体どうしたんだよ?」
まりあの事に関しては全員暗黙の内に無言を貫いていたのだが、暗い雰囲気にいち早く耐えられなくなったらしい光希が言った。
変だな。本来いるはずのなかった人間がいないだけなのに、「欠落」したと思うなんて。
まりあ一人のエネルギーで、この暗い教室を照らしてたって言うのかよ。
最初のコメントを投稿しよう!