ランチタイムを共に。

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毎日一緒に作業をしているメンバーが欠けた事は、いつも通り集まった僕等の心に小さな穴を空けた。 その、曇り空のようにどんよりとした物理教室、というかつてない違和感はやがて大きくなって行き、 「なあ、まりあは一体どうしたんだよ?」 まりあの事に関しては全員暗黙の内に無言を貫いていたのだが、暗い雰囲気にいち早く耐えられなくなったらしい光希が言った。 変だな。本来いるはずのなかった人間がいないだけなのに、「欠落」したと思うなんて。 まりあ一人のエネルギーで、この暗い教室を照らしてたって言うのかよ。
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